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万年3日坊主の人がおちいる「目標は数値化しなさい」の罠

「よし、今年こそ副業に挑戦するぞ!」
決意をした太郎は1冊のノートとペンを用意して1人机に向かった。
ノートは目標を掲げる「夢ノート」として昨日百貨店で購入してきたものだ。
ペンは3年前妻から誕生日プレゼントでもらったちょっと高めの3色ボールペン。側面にTaroと筆記体で名前が刻まれていて、青く光沢するボディも美しい。
お気に入りのペンだ。

自分の好きなもので、未来を思い描いて夢を書く。

紙に書いたことは実現するととある自己啓発書に書いてあった。
まさにそれを実行するところなのだ。

太郎は背筋を正し、ノートの最初の1ページをぺらりとめくる。

「2025年は副業で稼ぐ!」
とデカデカと書く。

よし。

「じゃあ、ここからは昨日Youtubeで見た目標達成のコツを生かそう。
確か数値化するんだったよなぁ」

太郎は勤勉だ。副業をしようと決めた昨年末から動画や教材で勉強している。

「数値化だから、数字を使って具体的にするんだったな」

見開きの右ページに続けて書き込む。

〇3ヶ月以内に0→1を達成する
〇6か月以内に副業で10万円を稼ぐ
〇1年以内に副業で30万円を突破する

「よし、これでOK。目標は立てたし、あとは行動するだけ。
さぁ、まずはどんな副業があるかリサーチから。
おっとその前に、ちょっとお腹空いたなぁ。そういえば昨日ポテチ買っておいたっけ」

こんにちは、てらです。

小学校教員歴7年、部活動指導でスキル0の子どもたちをマーチングで全国1位に導いた経験をもとに、現在ライフコーチとして活動しています。
『正しい目標達成のやり方を知り、自分らしい人生を生きる人を増やす』をモットーに
3日坊主を脱するためのメソッドやマインドを発信しています。

今回は太郎の物語からスタートしてみました。
この話を読んでどう思われましたか?

この後、太郎は「副業で稼ぐ」という目標を達成できたでしょうか?

おそらくほとんどの方がNoと答えるでしょう。

しかし、太郎と同じようなことをしてしまってはいませんか?

・目標をノートに書けばよいと思っている
・本や動画で学んだことをただ鵜呑みにしている
・数値化すれば願いは叶うと妄信している

これらにドキッとする人も多いのではないでしょうか?

アメリカの研究では、新年の目標を立ててもすぐに忘れて、結局挫折する人の割合は92%であるとの結果が出ています。

最後まで目標をやり遂げられるのは全体の8%なのです。

今回の太郎のように「行動を起こしている」こと自体は大変すばらしいことです。

しかし、せっかく目標を立てたのなら達成してほしい。
その熱意を継続して、自分らしい人生を手に入れてほしい。

そう願って、私は目標達成を教えるコーチングをしています。

本記事では、特に
「数値化の罠」についてお話します。

目標達成について情報を得ていると「数値化」をしなさいとよく言われます。

数字を使うことで目標は具体的にするんだ。
そうすることで、自分がどれだけできているか、ゴールまでの距離が分かるのだ、と。

確かに納得のいく説明であり、数値化をすること自体は悪いことではありません。むしろ必要なことではあります。

しかし、その使い方を間違えると逆に自分の首をしめてしまうことになってしまうのです。

例えば、先ほどの太郎の話で説明しましょう。
太郎は「2025年は副業で稼ぐ!」と目標を立て、


〇3ヶ月以内に0→1を達成する
〇6か月以内に副業で10万円を稼ぐ
〇1年以内に副業で30万円を突破する


という数値化をした目標を掲げていました。

ここまでのアクションは素晴らしいです。
ほとんどの人がここまでできませんから。

しかし、これだけではうまくいきません。
方向性が間違っているからです。

というのは、
今回の「副業で稼ぐ」という中身が具体化されていないからです。

この中身によって、つまりどのような内容の副業をするかによってこの結果は大きく左右されます。

例えば、
オンライン家庭教師やオンライン秘書のようにどこかの会社に雇ってもらって(あるいは契約を交わして)仕事を受注する副業の場合は、
契約期間中は給料が発生するわけですから、今回の目標でも問題ありません。

毎月振りこまれる給料の額をベースに逆算してどれだけ働けばいいかわかるからです。

しかし、
コーチングやカウンセリング、アフィリエイトなどの副業だったらどうでしょうか?
果たして、3ヶ月以内に10万円を稼ぐという目標だけでそれを達成できるでしょうか?

答えはNo。

理由は、
10万円を稼ぐためには顧客に10万円を支払ってもらわなければなりません。
しかし、どれだけ価値を提供してもそれを支払う主語は顧客。
つまり、自分にはコントロールできないということです。

この自分にコントロールできることかどうかというのが肝になります。

要するに、
数値化すべき目標というのは、自分がコントロールできることに対して行うことでその効果が最大限発揮されます。

しかし、逆に自分がコントロールできない目標を数値化してしまうと、
「できない自分」ばかり強調されてしまいます。

「まだ30万円に届かない」
「今日も振りこまれていない」
「毎日行動しているのに成果が上がらない」

と毎日数字に追われる生活を送るハメになります。

その結果、目標が達成できません。
むしろそれだけで済むならまだマシ。

目標を立ててもできない自分というレッテルを自分自身で貼ってしまうことで自己否定に陥り、もう挑戦できないパフォーマンス状態にまで落ちてしまうことだって十分にありうるのです。

これがもっとも恐ろしいことです。

だから、目標を数値化するときにはその目標がまず自分がコントロールできるものなのかどうかを必ず深掘りしてください。

そして、数値化して行動をしたときにその行動が目標につながっていることを確認してください。

これらを定期的にチェックして目標達成に向かうことで、
より質の高いアクションを起こすことができるのです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

てら

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